当社のクラウドシステムは、
教習所内にサーバを設置せず、
国内データセンター上でシステムとデータを一元管理する
教習所専用の業務クラウド基盤です。
教習所ごとの個別サーバ環境を持たないことで、
- 機器老朽化のリスクを排除
- 災害・停電の影響を最小化
- 外部連携機能の常時稼働を実現
します。
基本構成
■ データセンター運用
- 国内最高レベルのセキュリティ格付を受けた施設を利用
- 免震構造・耐水設計・自家発電設備を完備
- 24時間365日監視体制
■ 通信構成
- IP-VPN(閉域網)による安全な接続
- IPv6対応高速回線を採用
- 非常時にはモバイル回線・衛星通信による代替接続が可能
■ 冗長化
- バックアップセンターによる非常運転体制
- データの多重保管
- 障害時の迅速な切替設計
特徴
1. 教習所が設備を抱えない
サーバ機・バックアップ装置・大型UPS等の設備投資が不要です。
2. 止めない設計
停電・回線障害・災害時でも、
代替接続により業務継続が可能です。
3. 教習生向け機能を常時提供
インターネット予約、オンライン学科、デジタル教習手帳など、
教習生が直接利用する機能を安定して提供できます。
提供形態
- クラウド型(SaaS)
- 月額利用契約
- システム更新・法改正対応を含む継続提供型サービス
クラウドとは
当社にとってクラウドとは、
単にサーバの場所を変えることではありません。
教習所の業務を、
無理なく、長期的に続けるための基盤
として設計された運用構造です。
― 長年の運用サポート経験から ―
当社は、長年にわたり
全国の自動車教習所向けに
教習所システムの運用・保守サポートを行ってきました。
その間、
- サーバ機の性能向上
- VPNや通信回線の高速化
と、環境は変わってきましたが、
現場で起きる本質的な問題は、ほとんど変わっていません。
実際に起きてきたこと
これまで、次のようなトラブルが数多く発生してきました。
- 台風や落雷による停電で、サーバが停止
- 集中豪雨の影響で、NTTフレッツ光が不通
- サーバ機の老朽化による性能低下・停止
- 停電後、サーバの電源の入れ方が分からず業務が再開できない
こうしたトラブルは、
特定の教習所だけの問題ではなく、
どの教習所でも起こり得る現実でした。
当社の保守体制と、オンプレミスの限界
当社の保守体制は、
日本全国の教習所を対象としているため、
リモート操作を前提としています。
しかしオンプレミス型では、
- 教習所が停電した場合
- 固定回線が停止した場合
リモート操作そのものができなくなります。
その結果、
- 電話で状況を確認し
- お客様自身に操作をお願いする
という対応を取らざるを得ませんでした。
人の努力だけでは、
どうしても限界がありました。
オンプレミス時代の「非常運用」の現実
オンプレミス環境では、
サーバ障害に備えて、
- NASへの定期バックアップ
- データをデスクトップパソコンへ復元
- 一時的にサーバとして利用
する 非常用の暫定対応 を行ってきました。
しかしこの運用では、
- インターネット予約が使えない
- オンライン学科APIが停止
- 外部連携がすべて止まる
という制約がありました。
非常運用が長期化すると、
- 教習生からのクレーム
- 「早く復旧してほしい」という要望
が当社に集中し、
構造的な限界がありました。
一度、クラウドをやめた経験があります
― 東日本大震災の教訓 ―
当社は、東日本大震災(2011年)以前から、
当時「ASP/SaaS」と呼ばれていた
クラウド型の教習所システムを提供していました。
約20校をクラウド化した中で震災が発生し、
- IP-VPN網が壊滅的な被害を受け、復旧の目処が立たない
- 安全に利用できる代替通信手段がなかった
- 計画停電により、広範囲で回線が不安定化
という事態に直面しました。
当社は苦渋の決断として、
- ASP/SaaS提供を一時廃止
- 20校すべてにオンプレ用サーバを無償設置・貸与
を行いました。
目的はただ一つ、
教習所の「予約」と「配車」を止めないことでした。
今のクラウドは、当時とは違います
現在のクラウドは、
震災当時とは前提条件が大きく異なります。
非常時の通信手段
当社のクラウドでは、
- IP-VPNを基本としつつ
- 非常時にはインターネット経由での接続
を想定しています。
ここで言うインターネットとは、
- ドコモ・au・ソフトバンク等のモバイル通信回線
- スターリンク等の衛星通信
を含みます。
NTTフレッツ光の通信障害や広域停電時でも、
代替手段でデータセンターに接続できる設計です。
教習所システムの役割が変わりました
現在は、
- インターネット予約
- デジタル教習手帳
- オンライン学科
など、
教習生がリアルタイムでシステムを利用する時代です。
システムが止まることは、
- 教習生の不便
- 教習所への信頼低下
に直結します。
だからこそ、
「止めない前提」のシステム構成が必要になりました。
当社のクラウドの仕組み
データセンター
- 国内最高レベルのセキュリティ格付
- 国内データセンター(石川県)
- 外部侵入不可構造
- 免震・耐水・自家発電設備
- 24時間365日稼働・監視
万一に備え、
バックアップセンター(長崎)で非常運転が可能です。
通信
- ソフトバンク IP-VPN(閉域網)
- フレッツ光NEXT ギガ + IPv6オプション
インターネット任せにしない、
業務用通信設計です。
非常時・外部利用
- テザリング
- バッテリー搭載PC
- 事前設定済みVPNクライアント
により、
- 停電時
- 回線障害時
- 自宅・出張先
からも、
安全に教習所システムを利用できます。
オンプレミスとクラウドの比較
| 項目 | オンプレミス | 当社クラウド |
|---|---|---|
| サーバ | 教習所内 | データセンター |
| 初期投資 | 高い | 抑えられる |
| 停電時 | 利用不可 | 継続可能 |
| 回線障害 | 利用不可 | 代替手段あり |
| 外部連携 | 停止しやすい | 常時稼働 |
| 保守 | 電話中心 | 遠隔対応 |
| 災害対策 | 教習所ごと | 基盤側で対応 |
まとめ
クラウドは、
新しい技術を使うためのものではありません。
教習所の業務と教習生の体験を、
無理なく、止めずに続けるための基盤です。
当社は、
現場を知り、失敗も経験してきたからこそ、
このクラウド構成を選びました。