序文・第7回
新しい仕組みを紹介するとき、
期待が先に立つことがあります。
これを入れれば、
すべてが楽になる。
人が要らなくなる。
自動で回るようになる。
そう思われることもあります。
けれど、
それは少し違います。
D-SAP〔デサップ〕は、
万能な仕組みではありません。
できることもあれば、
できないこともあります。
その境界を、
最初に整理しておくことが、
大切だと思っています。
まず、
D-SAP〔デサップ〕で、
できることから。
D-SAP〔デサップ〕は、
現場の状況を、
見えるようにします。
予約の入り方。
稼働の偏り。
人の負荷。
少し先の予測。
これまで、
感覚や経験に頼っていた材料を、
共有できる形にします。
その結果、
判断がしやすくなります。
無理が起きそうな場所。
詰まりそうな時間帯。
トラブルになりそうな兆し。
それらに、
早めに気づけるようになります。
D-SAP〔デサップ〕は、
判断の材料を、
並べます。
ただし、
判断そのものは、
行いません。
次に、
できないことです。
D-SAP〔デサップ〕は、
代わりに考えてくれる、
仕組みではありません。
最適解を、
一つ出すこともしません。
誰かに代わって、
責任を取ることもできません。
AIが、
「これが正解です」
と言ってくれた方が、
楽な場面もあります。
けれど、
それをやってしまうと、
人は考えなくなります。
D-SAP〔デサップ〕は、
人の判断を、
奪わないように、
設計しています。
だから、
迷うことは、
残ります。
意見が分かれることも、
あります。
それでも、
その迷いは、
悪いものではありません。
材料が共有されていれば、
迷いは、
話し合いに変わります。
話し合いは、
怒鳴り声ではなく、
選択肢を生みます。
D-SAP〔デサップ〕は、
人を減らすための、
仕組みではありません。
人が、
安心して判断できる状態を、
つくるための仕組みです。
すぐに、
すべてが変わることも、
ありません。
一度入れたら、
完成するものでも、
ありません。
使いながら、
直しながら、
現場に合わせて、
育てていくものです。
ナビゲーターは、
D-SAP〔デサップ〕を、
完成品として、
扱いません。
現場で使われ、
違和感が出て、
直されていく。
その過程こそが、
大切だと考えています。
できることと、
できないことを、
最初に分けておく。
それは、
期待を下げるためではなく、
失望を生まないためです。
舵は、
現場が取る。
D-SAP〔デサップ〕は、
海と現在地を、
見せる。
ナビゲーターは、
その関係が、
崩れないように、
静かに見ています。
ナビゲーター
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