第1話|教習所の体験を、根本から変えた3つのこと
結論から書きます。
デジタル教習原簿がもたらした変化は、
「紙がデジタルになった」ことではありません。
教習所の体験そのものが変わった
という点にあります。
その変化は、
次の3つに集約されます。
特徴①
紙の教習原簿は、現場に無理をさせる前提だった
紙の教習原簿は、
長い間、教習所を支えてきました。
当時はそれが、
最も現実的な方法だったからです。
しかし紙の原簿は、
- 無くさないように注意する
- 書き間違えないように気をつける
- ハンコを押し間違えないように集中する
人の注意力を前提にした仕組みでした。
事務員も、指導員も、管理者も、
だれでもミスをします。
それでも現場は、
- 後から確認し
- 報告し
- 修正し
無理をして帳尻を合わせてきました。
これは、
誰かが悪かったわけではありません。
そうせざるを得ない仕組みだった
というだけです。
特徴②
判断と記録を、個人から「仕組み」に移した
デジタル教習原簿は、
考え方を変えました。
- 人が注意する
ではなく - 仕組みが先に防ぐ
という設計です。
教習計画(教習順番)や技能項目は、
警察に事前に届け出た
動かせないルールです。
デジタル教習原簿では、
- 次に実施できる教習
- 対応できる指導員
- 実施すべき技能項目
を、予約の条件として扱います。
だから、
- 予約できる=実施できる
- 予約できない=実施できない
という状態になります。
指導員は、
「次に何をするか」を
自分で考えなくていい。
教習前にタブレットを見れば、
デジタル教習原簿が
正解を教えてくれます。
その通りに実施すれば、
ミスも、無理も起きません。
特徴③
教習が「その場で終わらない体験」になった
ここが、
一番大きな変化です。
紙の教習原簿では、
- 教習が終わる
- 原簿に記載する
- ハンコを押す
そこで体験は終わっていました。
デジタル教習原簿では、
教習は続きます。
指導員は、
- 今日の教習内容
- できたこと
- やり直しが必要なこと
- 次回の予定
を、
タブレットを見せながら説明します。
さらに、
- 励まし
- 注意点
- 申し送り事項
が、
後からスマホに届く。
教習生は、
- 自宅で
- 落ち着いて
- 教習を思い出し
次回に備えることができます。
体験が、
教習時間 → 帰宅後 → 次の教習
へと、
連続する体験になります。
教習所は「免許を取る場所」から変われる
免許を取る。
それ自体は、
昭和の時代から変わっていません。
でも、
- どんな体験をしたか
- どれだけ安心して道路に出られるか
は、
教習所で大きく変わります。
私は、
これからの教習所は
体験の場になるべきだと思っています。
体験が変わると、教習所の印象が変わる
- 辛い場所
- 早く卒業したい場所
ではなく、
- 今日も行きたい
- 次が楽しみ
そう思える場所になる。
理想は、
教習所から帰るときの気持ちが、
ディズニーランドや
ユニバーサルスタジオから
帰るときと同じになることです。
その土台にあるのが、デジタル教習原簿
こうした体験は、
- 指導員の頑張り
- 特別な才能
だけでは続きません。
誰が担当しても、
同じ質の体験を届けられる仕組み
が必要です。
それを支えているのが、
デジタル教習原簿です。
ここで、ひとつ事実を置いておきます
なお、教習原簿のデジタル化については、
警察庁から全指連(業界団体)を通じて、
- 制度上、デジタル化が可能であること
- 認印としての押印は必須ではないこと
- 業務の合理化や教習生の利便性向上が
すでに確認されている事例が存在すること
が、正式に周知されています。
つまりこれは、
「できるかどうか」の話ではありません。
これから伝えていくこと
これから、
- 紙の原簿で
当たり前になっていたこと - なぜ限界に来ているのか
- デジタル教習原簿で
何が起きなくなったのか
を、
現場の言葉で書いていきます。
第2話|入校日が、なぜ一番つらかったのか
第2話|入校日が、なぜ一番つらかったのか
紙の教習原簿の時代、
教習所で一番忙しい日は、
決まって 入校日 でした。
入校日は、仕事が一気に集まる日
入校日には、
次の作業が同時に発生します。
- 入校申込書の記入
- 住民票との突合
- 個人情報のパソコン入力
- プラン・料金登録
- レジ入力と入金
- レシート発行
- 教習原簿表紙の印刷
- 写真撮影・印刷・貼り付け
- 校長印の取得
- 適正検査の実施と記載
- 各種システムへの個別登録
一人分でも大変です。
それが、
何十人分も同時に来る。
事務員が忙しいのではない
ここで、
誤解してはいけません。
事務員の段取りが悪い
わけではありません。
仕事が、
入校日に集中するよう
仕組みが作られていた
だけです。
紙の原簿は「最初に全部やる」前提だった
紙の教習原簿では、
- 表紙が必要
- 印刷が必要
- 写真が必要
- ハンコが必要
入校時点で
原簿を完成させる必要がありました。
だから、
入校日は地獄になります。
デジタル教習原簿で起きた変化
デジタル教習原簿では、
- 原簿を印刷しない
- 写真を貼らない
- ハンコを押さない
さらに、
- Web入校で
教習生自身が登録した情報が
そのまま連携される
事務員の仕事は、
- 入力
から - 確認
に変わりました。
入校日は「山」ではなくなった
仕事は、
- 分散され
- 後工程に流れ
入校日は、
- 混まない
- 焦らない
- パニックにならない
日になります。
第3話|個人情報を、持ち歩かせないという決断
第3話|個人情報を、持ち歩かせないという決断
紙の教習原簿の表紙には、
氏名・住所・生年月日などの
個人情報が記載されています。
そしてその原簿は、
教習中、
教習生が持ち歩きます。
置き忘れは、必ず起きる
- 教室
- 待合室
- 机の上
置き忘れは、
誰にでも起きます。
それが、
- 他人の目に触れる
- 間違って持ち帰られる
可能性を、
常に含んでいました。
原簿は、持ち帰れないはずだった
紙の教習原簿は、
本来、
教習所から持ち出し禁止です。
それでも、
- 間違って持ち帰る
- 次回、忘れてくる
ということが、
現実に起きていました。
原簿を持ち帰ると、教習が止まる
紙の教習原簿を
誤って持ち帰ってしまうと、
次回、それを持ってこない限り教習ができません。
困るのは、
教習生だけではありません。
- 予約の組み換え
- 当日のキャンセル処理
- 指導員の再調整
事務所の業務にも、
大きな影響が出ます。
無くした場合、さらに深刻になる
紙の教習原簿を紛失した場合、
それまでの教習記録は、
原則として無効になります。
教習生のために、
何とか対応しようとすればするほど、
教習所は苦しい判断を迫られます。
現場は、
決して楽をしようとしているわけではありません。
教習を止めないために、
必死に対応してきた
というのが実情です。
個人情報は、「注意」では守れなかった
ここまで来ると、
はっきりします。
この問題は、
- 注意が足りなかった
- ルールを守らなかった
という話ではありません。
教習生に個人情報を持ち歩かせる構造
そのものが、
限界だったということです。
教習原簿は、公安文書でもある
教習原簿は、
個人情報であると同時に、
公安文書です。
一定期間、
適切に保存する義務があります。
紙である以上、
- 火災や水害など、災害時の消失
- 汚損や破損、経年劣化
- 長期間保管するための物理的なスペース確保
といった問題は、
避けられません。
これは、
運用や注意で解決できる問題ではありません。
紙という媒体が持つ、構造的なリスクです。
デジタル教習原簿は、持ち出せない
デジタル教習原簿では、
- 個人情報は
指導員のタブレットの中 - セキュリティで保護
教習生が、
原簿を持つことはありません。
他人に見られる余地が、
構造的にありません。
第4話|ハンコをやめたら、原簿が判断の仕組みになった
第4話|ハンコをやめたら、原簿が判断の仕組みになった
紙の教習原簿では、
一つの行為に、
あまりにも多くの意味が
背負わされていました。
それが、
ハンコです。
ハンコ一つに、判断が集中していた
紙の教習原簿において、
ハンコは、
- 内容を確認した
- 教習を認めた
- 記録として成立させた
という、
すべての判断を背負う行為でした。
だから、
- 押し間違い
- 押した後の気づき
は、
取り返しのつかない問題になります。
気づいても、押してしまう
忙しい現場では、
「あ、違う」
と気づいても、
そのまま押してしまった
という話を、何度も聞きました。
これは、
- 不注意
- 怠慢
ではありません。
人として、
ごく自然な反応です。
現場は、正しい対応をしていた
押し間違いに気づいた後、
- 上司に報告し
- 校長に報告し
- 修正処理を行う
現場は、
隠さず、
正しく対応していました。
問題は、
人ではありません。
判断を、人に背負わせていた構造
問題だったのは、
- 押した瞬間に
- 記録として成立してしまう
という、
仕組みそのものです。
注意を強化しても、
チェックを増やしても、
この構造は変わりません。
デジタル教習原簿は、押させない
デジタル教習原簿では、
- ハンコを廃止し
- 電子承認に置き換えました
承認前には、
- 教習内容
- 技能項目
- 教習計画との整合
が表示され、
間違いがあれば進めません。
これは、
- 人を信用していない
からではなく - 人は必ずミスをする
という前提に立った設計です。
原簿の役割が、変わった
ここで、
原簿の役割が
大きく変わります。
紙の教習原簿は、
- 結果を書き残す帳票
でした。
原簿を、教習所の中心に置いた
デジタル教習原簿では、
- 教習計画
- 予約
- 出欠
- 技能項目
- 期限
すべてが、
原簿を中心につながります。
原簿は、
- 最後に記録する場所
ではなく - 最初に判断が行われる場所
になりました。
指導員は、探さなくてよくなった
タブレットを開けば、
- 次に実施する教習
- 実施すべき技能項目
- 今日の流れ
が、
すべて分かります。
パソコンを開く必要も、
事務所に戻る必要もありません。
判断は、個人の勇気ではなくなった
紙の時代、
- 正しいかどうか
- この順番でいいか
は、
指導員の判断に委ねられていました。
デジタル教習原簿では、
- 判断は
仕組みの中にあり
指導員は、
その通りに実施すればいい。
ハンコをやめた、本当の理由
デジタル教習原簿が
ハンコをやめた理由は、
- デジタル化したかった
からではありません。
ハンコに判断を集中させる構造を、
終わらせたかった
それだけです。
原簿が中心になると、現場が変わる
原簿が中心になると、
- 迷いが減り
- 無理が減り
- 説明がしやすくなる
結果として、
教習生への対応が丁寧になる
ミスが起きにくくなります。
第5話|二重入力がなくなった日、仕事の意味が変わった
第5話|二重入力がなくなった日、仕事の意味が変わった
紙の教習原簿の時代、
教習所の事務所には、
一つの前提がありました。
同じ情報を、何度も入力する。
同じことを、何度も書いていた
入校すると、
- 教習原簿に書く
- パソコンに入力する
- 別のシステムに登録する
教習が進むと、
- オンライン学科システムの結果を反映
- 効果測定の結果を反映
- 出欠管理に反映
情報は、
増えるたびに、分断されていきました。
二重入力は、必ずミスを生む
これは、
誰の経験でも同じです。
- 入れ忘れる
- 入れ間違える
- 修正が反映されない
- どれが正しいか分からなくなる
そして最後は、
「紙に書いてある方が正しい」
という判断になります。
問題は、人ではなかった
ここでも、
はっきりさせておきます。
- 事務員が悪い
- 指導員が雑
そういう話ではありません。
同じ情報を、
何度も入力させる設計
そのものが、
無理を生んでいました。
デジタル教習原簿は、入力元を一つにした
デジタル教習原簿では、
考え方を変えました。
入力する場所は、原簿だけ。
それ以外は、
連携します。
APIで、外部システムとつながる
デジタル教習原簿は、
APIで外部システムと連携できます。
- 送迎バス予約システム
- オンライン学科システム
- 効果測定システム
- 運転適性検査システム
- 証明写真機
- マルチ入金機
- Web入校受付
- 毎時間アンケート
- マイスケジュール
- 勤怠管理システム
同じ情報を、
別々に入力する必要がありません。
特に変化が大きかった、オンライン学科
最近、
特に増えているのが
オンライン学科システムとの連携です。
- 受講状況
- 出欠
- 修了判定
これらが、
原簿と直接つながることで、
- 転記しない
- 確認し直さない
- 後追いしない
運用が可能になりました。
二重入力がなくなると、何が起きたか
二重入力がなくなると、
- 作業が減る
- ミスが減る
それだけではありません。
仕事の意味が変わりました。
入力から、確認へ
事務員、指導員、管理者の仕事は、
- 入力する
から - 確認する
に変わります。
- 合っているか
- 揃っているか
- 次に進めるか
判断のための仕事になります。
原簿は、情報の終点ではなくなった
紙の教習原簿は、
- 最後に書き込む帳票
- 結果を残す場所
でした。
デジタル教習原簿は、
情報の出発点です。
- 入校情報が流れ
- 教習に使われ
- 学科に使われ
- 管理に使われる
同じ情報が、
教習所全体を流れます。
忙しさの「質」が変わった
忙しさが、
なくなったわけではありません。
でも、
- 手を動かす忙しさ
から - 状況を見る忙しさ
に変わりました。
これは、
疲れ方がまったく違います。
デジタル教習原簿が終わらせたもの
デジタル教習原簿が
終わらせたのは、
- 転記
- 二重入力
- 「どれが正しいか分からない状態」
です。
第6話|予約は「お願い」ではなく「約束」になった
第6話|予約は「お願い」ではなく「約束」になった
紙の教習原簿の時代、
教習の予約は、
どこか曖昧なものでした。
予約は「取ってもらうもの」だった
教習生にとって、
予約は、
- 電話をする
- 窓口で頼む
- 空いていれば入れてもらう
**「お願いするもの」**でした。
取れたかどうかは、
- その場の説明
- 紙の予定表
- 記憶
に委ねられていました。
重要なのに、不安が残る
教習は、
- 教習生にとっては
人生に関わる大事な時間 - 指導員にとっては
責任を伴う仕事
です。
それなのに、
- 本当に入っているか
- 間違っていないか
どこか不安が残る。
レストランの予約に例えると
重要なお客様の接待で、
- 手書きメモ
- 台帳
- 電話口の口約束
だけだったら、
不安になります。
本当に安心できるのは、
- システムで予約され
- 内容が確定し
- いつでも確認できる
状態です。
デジタル教習原簿は、同じことをした
デジタル教習原簿は、
- 教習計画
- 教習内容
- 指導員の資格
- 勤務予定
これらを
予約の条件として組み込みました。
予約できる = 実施できる
デジタル教習原簿では、
- 実施できない教習は、予約できない
- 対応できない指導員は、表示されない
予約できた時点で、
その教習は、成立しています。
指導員も、不安がなくなる
指導員は、
- この順番でいいのか
- この内容でいいのか
を、
その場で悩みません。
教習前に
タブレットを見れば、
- 今日やる教習
- 実施すべき技能項目
が、
はっきり表示されています。
教習生の意識が変わる
教習生にとっても、
予約の意味が変わります。
- 取ってもらった予約
ではなく - 自分で決めた約束
になるからです。
結果として、
- 無断キャンセルが減り
- 遅刻が減り
- 教習への意識が変わる
スマホで確認できる、という安心
教習生は、
- 自分のスマホで
- いつでも
- 教習予定を確認
できます。
変更が必要なら、
- 自分で変更する
「ちゃんと伝わっただろうか」
という不安が、
消えます。
体験の質が、ここで変わる
予約が不安だと、
- 教習前から気が散る
- 教習に集中できない
予約が安心だと、
- 教習そのものに集中できる
体験の質が、変わります。
予約は、体験の入口だった
教習体験は、
- 車に乗る瞬間
から始まるのではありません。
予約した瞬間から、
始まっています。
デジタル教習原簿が変えたもの
デジタル教習原簿は、
- 予約を便利にした
のではありません。
予約を、約束に変えた。
それだけです。
第7話|教習は、その場で終わらなくなった
第7話|教習は、その場で終わらなくなった
紙の教習原簿の時代、
教習は、
その時間が終われば終わりでした。
教習の振り返りは、短かった
教習が終わると、
- 紙の原簿に
- 手書きで記録し
- ハンコを押す
指導員は、
- 口頭で
- 今日やったことを説明し
- 「次はこれだね」と伝える
教習生は、
- その場では分かった気になる
- でも、帰り道には少し忘れている
体験は、
教習所で完結していました。
デジタル教習原簿で、何が変わったか
デジタル教習原簿では、
教習の終わり方が変わります。
指導員は、
- タブレットを見せながら
- 今日の教習内容
- 予定していた項目
- 実際にできたこと
- やり直しが必要なこと
を、
画面を共有しながら説明します。
「何ができたか」が、見える
紙の原簿では、
- 文字とハンコ
だけでした。
デジタル教習原簿では、
- 教習内容
- 技能項目
- 進捗状況
が、
視覚的に整理された状態で見えます。
教習生は、
- 自分がどこまで来たのか
- 次に何をするのか
を、
その場で理解できます。
教習は、教習所を出てからも続く
そして、
決定的な違いがあります。
教習が終わった後、
- 指導員から
- 教習に対する
- 励ましや注意点
- 申し送り事項
が、
スマホに届く。
自宅で、もう一度振り返る
教習生は、
- 自宅で
- 落ち着いて
- 今日の教習を思い出す
ことができます。
- 何ができたか
- どこが課題か
- 次は何を意識すべきか
記憶が、整理されます。
次回の教習に、つながる
振り返りがあると、
- 次の教習で
- 何を意識すればいいか
が、
はっきりします。
教習は、
- 点
ではなく - 線
になります。
指導員の言葉が、残る
ここも重要です。
口頭での説明は、
- 時間が経つと薄れます
でも、
- 文章で残った
- 指導員からの言葉
は、
何度でも読み返せる。
教習生にとって、
- 「ちゃんと見てもらえている」
- 「自分に合わせて考えてくれている」
という実感につながります。
体験の質は、ここで決まる
この違いは、
- 記録方法の違い
ではありません。
教習生の体験の質です。
- 流れ作業で終わる教習
- 余韻が残る教習
どちらが、
記憶に残るか。
教習所は、体験の場になる
教習所は、体験の場になる
その意味は、
ここにあります。
- ただ運転する
のではなく - 学びが積み重なる
体験です。
デジタル教習原簿が支えているもの
この体験は、
- 指導員の能力
- 特別な工夫
だけでは続きません。
仕組みとして、
当たり前にできる
ことが重要です。
デジタル教習原簿は、
- 教習を管理するためのシステム
ではなく、
良い体験を、
継続させるための基盤です。
第8話|教習所は「早く卒業したい場所」ではなくなった
第8話|教習所は「早く卒業したい場所」ではなくなった
多くの人にとって、
教習所は、
- 行かなければならない場所
- できれば行きたくない場所
- 早く卒業したい場所
でした。
なぜ、そう思われてきたのか
教習所が、
そう思われてきた理由は、
単純です。
体験が、
「消化するもの」になっていた
からです。
- 予約を取る
- 教習を受ける
- 記録を終わらせる
流れ作業のように、
教習が進みます。
紙の時代の教習体験
紙の教習原簿では、
- 今日何をやったか
- どこまで進んだか
は、
教習生本人には
分かりづらい。
次に何をするのかも、
ぼんやりしています。
だから、
「とにかく早く終わらせたい」
という気持ちになります。
体験が変わると、印象が変わる
デジタル教習原簿では、
- 教習の予定が見える
- 進み具合が見える
- 次にやることが分かる
教習は、
- 消化するもの
ではなく - 積み重ねるもの
に変わります。
教習が「自分のもの」になる
教習生は、
- 自分の進捗を理解し
- 次の目標を知り
教習に、
主体的に関わるようになります。
- 今日はここまで来た
- 次はこれに挑戦する
この感覚が、
体験の質を変えます。
指導員との関係も変わる
指導員は、
- ただ教える人
ではなく - 成長を一緒に確認する人
になります。
教習の終わりに、
- できたこと
- 課題
- 次回のポイント
を共有することで、
信頼関係が生まれます。
教習所に行く理由が変わる
教習所に行く理由が、
- 義務
から - 体験
に変わります。
「今日も教習がある」ではなく、
「今日は何を学べるだろう」
帰り道の気持ちが違う
教習が終わって、
教習所を出るとき。
- 疲れた
- でも、少し達成感がある
この感覚は、
- 早く終わらせたい
場所では生まれません。
理想は、帰り道の気持ち
私の理想は、
教習所から帰るときの気持ちが、
ディズニーランドや
ユニバーサルスタジオから
帰るときと同じになることです。
- 楽しかった
- 疲れたけど満足した
- また来たい
体験が変わると、価値が変わる
体験が変わると、
- 教習所の印象
- 教習所の価値
そのものが変わります。
価格や立地だけでは、
選ばれなくなります。
デジタル教習原簿の役割
ここまで来ると、
はっきりします。
デジタル教習原簿は、
- 業務効率化の道具
ではなく、
体験を設計するための基盤です。
第9話|教習所は、価格ではなく体験で選ばれるようになる
第9話|教習所は、価格ではなく体験で選ばれるようになる
教習所選びは、
長い間、
価格競争でした。
なぜ、価格で比べられてきたのか
理由は、
とても単純です。
どの教習所も、
- 同じ免許
- 同じ教習時限
- 同じ法律
を扱っています。
外から見れば、
違いが分からない。
だから、
- 少しでも安い
- キャンペーンがある
教習所が、
選ばれてきました。
価格競争の先にあったもの
価格競争が進むと、
- 利益が出にくくなる
- 人を増やせない
- 現場が疲弊する
それでも、
「選ばれなければならない」
この前提は、
変えられませんでした。
体験が変わると、比較軸が変わる
デジタル教習原簿によって、
教習体験が変わると、
教習所は、
比べられ方が変わります。
- どれだけ安心できるか
- どれだけ分かりやすいか
- どれだけ成長を実感できるか
価格だけでは、
語れなくなります。
教習所を選ぶ理由が変わる
教習生や保護者は、
- 安いから
ではなく - ちゃんとしていそう
- 安心できそう
という理由で、
教習所を選ぶようになります。
体験は、説明できる価値になる
体験が設計されていると、
- 説明できる
- 伝えられる
- 比較されても強い
状態になります。
「うちはデジタル教習原簿です」
ではなく、
- 予約が約束になる
- 教習が分かりやすい
- 家に帰ってからも振り返れる
具体的な体験として、語れる。
価格を下げなくても、選ばれる
体験で選ばれるようになると、
- 無理に値下げしない
- 安売りしない
経営が、
初めて可能になります。
価格は、
- 集客のための武器
ではなく - 価値に見合った対価
になります。
教習所の価値は、現場から生まれる
この価値は、
- 広告
- キャッチコピー
では作れません。
- 現場の体験
- 日々の積み重ね
からしか生まれません。
デジタル教習原簿がしていること
デジタル教習原簿は、
- 価格戦略の道具
ではありません。
体験を安定して提供するための土台です。
- 誰が担当しても
- いつ来ても
- 同じ質の体験
を、
当たり前にします。
経営の話に、戻る
経営とは、
- 売上を上げること
だけではありません。
選ばれ続ける理由を、
持ち続けることです。
第10話|デジタル教習原簿は、教習所の未来を創る仕組みである
第10話|デジタル教習原簿は、教習所の未来を創る仕組みである
ここまで、
デジタル教習原簿について書いてきました。
業務の話、
現場の話、
体験の話、
経営の話。
そのすべてを通して、
最後に伝えたいことは、
とてもシンプルです。
デジタル教習原簿は、便利な道具ではない
デジタル教習原簿は、
- 紙をなくすための仕組み
- 入力を楽にするためのシステム
ではありません。
教習所の考え方を、
次の形に作り直すための仕組みです。
判断を、人から解放する
紙の教習原簿の時代、
- 判断
- 確認
- 責任
は、
人に集中していました。
それは、
- 現場の善意
- 経験
- がんばり
によって支えられてきました。
デジタル教習原簿は、
それを否定しません。
ただ、
人に背負わせすぎていた判断を、
仕組みに戻した
それだけです。
原簿を、未来に使う
紙の教習原簿は、
- 過去を記録するもの
でした。
デジタル教習原簿は、
- 次に何をするか
- どう進めるか
- どこに向かうか
未来を決めるための基盤になります。
教習所の役割は、変わり始めている
これからの教習所は、
- 免許を取る場所
であると同時に、
- 初めて車を運転する体験の場
- 道路と向き合う準備の場
になっていきます。
不安なまま道路に出すのではなく、
納得して、安心して送り出す。
体験を設計できる教習所へ
デジタル教習原簿があることで、
- 予約は約束になり
- 教習は線でつながり
- 振り返りは、次につながる
教習体験は、
- 偶然
ではなく - 設計された体験
になります。
業務改革の先にあるもの
業務を見直すことは、
目的ではありません。
- 楽になるため
- 効率を上げるため
だけでは、
意味がありません。
より良い体験を、
無理なく、継続して提供するため
です。
未来は、選択の積み重ねでできている
デジタル教習原簿を導入することは、
- 流行に乗ること
ではありません。
どんな教習所でありたいか
という選択です。
- 人に無理をさせない
- 判断を仕組みに任せる
- 体験を大切にする
その積み重ねが、
教習所の未来を作ります。
最後に
デジタル教習原簿は、
- 魔法ではありません
- 万能でもありません
でも、
ちゃんとやろうとする教習所を、
ちゃんと支え続ける仕組みです。
教習所の未来は、
誰かが決めるものではありません。
自分たちで、創っていくものです。
そのための土台として、
デジタル教習原簿はあります。